新型コロナウイルス流行の影響

新型コロナウイルスの流行は、タイ国内の多方面に影響を及ぼしています。2020年4月21日時点の累計感染者数は2,811人。感染拡大防止策の1つとして導入された「ソーシャル・ディスタンス政策」により在宅勤務、移動の制限、食事のデリバリー利用、政府指示によるデパート・ホテル・娯楽施設・学校等教育機関の休止等、バンコク都民の生活は大きく変わりました。
写真 Thairath.co.th より
このような状況は日雇い運転手、食堂従業員、小売店従業員等様々な職種の人々に影響を与えています。解雇されるケースもあり、影響は深刻です。弊財団の奨学生の家族も同様の影響を受け、出口の見えない状況に陥っています。
กมลพรさんとその姉妹
チュアパン・スラムに住む奨学生 กมลพร ศรีสว่างさんは、父親と姉妹の5人家族です。以前は父親と姉が働いて家族を養っていました。父親は日雇いの運送トラック運転手をしており、収入は1日500バーツ、1週間で2,500バーツ。姉は歯科助手で月給10,000バーツでした。水道、光熱費、食費、バンマンコンの家のローン支払い等、毎月の生活費は7,000バーツ程です。しかし新型コロナウイルスの流行以降、歯科の営業休止命令により姉は収入がなくなり、父親の収入だけで生活しなければならなくなりました。父親も、以前は週5日仕事が有りましたが、最近は週1−3日程度に減ってしまい、以前は毎月20,000バーツ程あった世帯収入が現在は6,000バーツにまで落ち込んでいます。家族内には大学入学と中学入学を控えた家族がおり入学準備費用がかかるため、このままでは深刻な事態となってしまうため、政府機関の救済措置を待っています。